| よく診られる症状・原 因 |
■赤血球を作る機能の低下もしくは作られた赤血球の喪失によって赤血球数が減少した状態です。 ■貧血が起きているときには元気や食欲が無くなり、粘膜の蒼白や頻脈・不整脈、あえぎ呼吸が見られます。 |
| 血が止まりにくい |
| 黄疸は血液中にビリルビンという色素が増えることにより起こります。血漿成分が黄色に変色するほか皮膚や粘膜に色素沈着することにより白目やハグキが黄色くなります。 ビリルビンは赤血球が壊されたときに出るヘモグロビンからできる色素で、主に肝臓で合成され胆汁を通じて糞便に排出されます。赤血球の破壊亢進や、肝臓自体の病気、胆管・胆嚢の閉塞により血液中のビリルビンが増加します。黄疸の原因は次の3種類に分かれます。 |
■血液のなかの脂質が増えて、血清が乳濁する状態になります。一般的に食後数時間は高脂血症になることがありますが、これは一過性のものです。継続的に高脂血症があらわれる場合は要注意です。さまざまなホルモン失調や肝臓、腎臓などの病気で高脂血症になりやすくなるそうです。 ■脂肪が多い食事や運動不足による肥満が原因になります。そして脂質の調節障害をおこす糖尿病や甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症などのホルモンの病気によっておこることもあるそうです。 |
■口や鼻などの粘膜や皮下に出血斑があらわれます。また、吐血や下血、血尿などの症状がでる場合もあって、出血がひどいときには貧血になることもあります。 ■白血病やウイルスの感染などによっておこる続発性のものと、原発性のものがあります。その原発性の特発性血小板減少性紫斑病というのは血小板自己抗体による自己免疫性の病気です。 |
■発熱したり、元気がなくなって食欲がおちやせてきます。また体のリンパ節が大きく腫れてきたり、まぶたの内側や舌の粘膜が白くなってきます。 ■血液の癌の一種でリンパ系の細胞が腫瘍化するためにおこります。原因はまだ分かっていないそうですが高齢の約7〜10歳のわんこによく発生します。 |
血液検査 (にほんまつ動物病院) 動物病院では体の状態を見るためにいろいろな血液検査を行います。ほとんどは人間の病院でするものと同じ項目です。ややこしい名前のものが多いですが、数値を見ることにより体の状態の様々なことが分かります。以下の代表的なものを述べます。 1.血球検査 PCV:血中血球容積。犬40〜45,猫30〜36% ↑:脱水・多血症 ↓:貧血 WBC:白血球数。犬5000〜14000,猫5500〜19500/μL ↑:炎症・興奮・白血病、類白血病症候群 ↓:造血障害・ウイルス感染 2.電解質の値 Na:ナトリウム。犬141-154,猫:141-155 ↑:水摂取不足、Na摂取過剰、腎疾患、子宮蓄膿症、内毒素血症、嘔吐、下痢A糖尿病 ↓:測定誤差(高脂血症、高血糖、高蛋白)、自由水の貯留(嘔吐、下痢、副腎皮質機能低下症、利尿剤、腎不全、うっ血性心不全、肝硬変、ネフローゼ、強迫的飲水、ADH過分泌)。 K:カリウム。犬3.8-5.8,猫:3.7-5.5。 ↑:輸血・輸液、経口投与、溶血、アシドーシス、秋田犬、組織壊死、低アルドステロン症、乏尿・無尿(尿道閉塞/膀胱破裂)、アジソン。 ↓:嘔吐・下痢、腎の喪失、アルカローシス・糖尿病性アシドーシスの回復期、アルドステロン症、ステロイド、多尿、重炭酸塩、インスリン、グルコース、摂取不足。 BUN:血中尿素窒素。犬:10~28,猫:20~30 ↑:異化亢進、蛋白の摂取増加、消化管出血、腎血流量低下、腎障害、尿路閉塞 ↓:異化減少、蛋白の摂取現象、重症肝障害、強制多尿 Cre:クレアチニン。犬:0.5~1.5,猫:0.8~1.8 ↑:溶血、腎障害。 ↓:肝障害、筋障害 Glu:グルコース。犬:65~118,猫:70~110 ↑:インスリン欠乏・拮抗性ホルモン感受性低下、膵臓障害、中性の調節障害、肝疾患、薬剤 ↓:インスリン過剰、拮抗ホルモン減少,肝疾患、調節障害 T-cho:コレステロール・犬:135~270,猫:95~130 ↑:ネフローゼ、肝疾患、甲状腺機能低下症、副腎機能亢進症、糖尿病 ↓:甲状腺機能亢進症,下垂体機能低下症,肝疾患,栄養失調 高脂血症:食事後(1-3hr)、膵炎、糖尿病性ケトアシドーシス、甲状腺機能低下症、肝疾患、MS、脂肪組織炎、ネフローゼ、副腎皮質亢進症。 カイロミクロン:一晩冷蔵庫→上に分離 Ca:カルシウム。犬:9〜12 ↑:上皮小体機能亢進症、VD中毒、骨の破壊・萎縮、副腎皮質機能低下症、甲状腺機能亢進症、Ca結合蛋白増加 ↓:上皮小体機能低下症、Ca摂取不足・吸収不良、腎排泄増加、急性膵炎、低蛋白血症 GOT(AST):10〜60 ↑:心筋梗塞、肝疾患、骨格筋疾患(ミトコンドリア障害) GPT(ALT):10〜30。 ↑:肝疾患(細胞質の障害) ※≒肝機能 CPK:クレアチンフォスフォキナーゼ。犬:1.15-28.4、猫:7.2-28.2 ↑:心疾患、筋疾患 リパーゼ。犬:-500 ↑:膵臓疾患、腎不全 アミラーゼ。犬:38-2185 ↑:腎不全(濾過↓)、膵炎 胆汁酸 ↑:シャント、ステロイド、肝腫瘍・炎・壊死・硬変、胆汁うっ滞 TP:血中タンパク。犬:7-8,猫:6-7.5 ↑:脱水 ↓:喪失量>産生。産生↓:栄養不良、慢性肝疾患。蛋白喪失:出血,胃腸管(IBD,リンパ管拡張症,リンパ腫)/腎疾患 Alb:アルブミン。犬:2.5-4.0 ↓:栄養失調、糸球体腎炎、アミロイドーシス、肝不全、蛋白漏出性腸疾患 Glo:グロブリン。犬:3-3.5,猫:3-3.8 ↑:形質細胞・リンパ性腫瘍、バベシア T-Bil:ビリルビン。0〜0.3 ↑:黄疸 NH3:アンモニア。〜151 ↑:シャント、肝機能低下。 ALP:アルカリフォスファターゼ。〜142 ↑:肝リピドーシス、リンパ肉腫、胆管肝炎、胆管閉塞、甲状腺機能亢進症)。ステロイド、バルビツール、フェノバルビタール。 【ニュース】 愛犬も高齢化時代を迎え、病気の早期発見・早期治療が大切! ---------------------------------------------------------------------- イヌも人間と同じように高齢化時代を迎え、 生活習慣病など加齢にともなう病気が増えてきました。 これらの病気を早めに発見できれば、 進行を抑えたり、症状を改善したりすることが可能です。 私達人間と同じように、愛犬にも定期的な健康診断が必要になっています。 愛犬用郵送検診キット わんわんチェッカー は、 検査内容は以下のとおりです。 |
貧 血 (にほんまつ動物病院) 赤血球を作る機能の低下もしくは作られた赤血球の喪失によって赤血球数が減少した状態です。 貧血が起きているときには元気や食欲が無くなり、粘膜の蒼白や頻脈・不整脈、あえぎ呼吸が見られます。 【原因】 様々ですが、まず検査で赤血球の産生の有無を調べます。再生性/非再生性に分類した後、必要に応じ寄生体の有無、内臓の検査、血液凝固能などを調べます。 【治療】 原因によりますが、強い貧血(16-20%以下)の時には輸血をして減少した赤血球数を補充します。 1. 再生性貧血 体からの血液の喪失量が作られる量を上回る状態です。 主な原因は外傷や胃腸からの出血、溶血性疾患です。 溶血性疾患:バベシア、レプトスピラ、中毒、自己免疫性貧血、etc。溶血に伴い、発熱や黄疸、脾腫など付随する症状も見られます。 2.非再生性貧血 作られる量自体が減少することにより赤血球の補充が足りなくなっている状態です。主な原因は鉄欠乏、慢性炎症、骨髄疾患、エリスロポエチン減少(腎疾患)、骨髄での成熟異常などです。 |
免疫介在性貧血 (にほんまつ動物病院) 免疫系細胞により赤血球が壊され、貧血が起こる病気です。新しい赤血球を作ってはいるのですが、壊すスピードの方が速いので正常値よりも赤血球が少なくなってしまう状態です。まれに造血の部分まで破壊される場合もあります。 【原因】 原因不明、一部の薬物、赤血球に寄生する寄生虫などがあります。 症状は突発的に起こることが多く、貧血からの粘膜蒼白、頻脈の他、脾臓の腫大、発熱、血色素尿、不整脈が時に見られます。体の外への出血ではないため低蛋白血症などは起こりません。貧血のために動物は元気がなくなりぐったりします。 【診断】 主に血液検査で傷つけられた赤血球を確認することで行います。 治療は免疫系を抑えて、それ以上の赤血球破壊をくい止めることが中心となります。ステロイド剤や免疫抑制剤を使用し、食欲が無くぐったりしているときには入院・点滴となります。一旦赤血球数が減ると、造血系がフル稼働してもまた赤血球数が回復し始めるまで最低5日はかかりますので、治療を始めても効果が現れるまでは時間がかかります。時に輸血が必要となります。 予後は原因にもよりますが、一旦貧血から回復すれば順調なことが多いですが再発の予測は困難です。 |
![]() 出血傾向 (にほんまつ動物病院) 出血傾向とは正常な個体よりも血が止まりにくいために出血が続く状態です。 【止血】 出血→血管収縮 →血小板活性化・凝集(一次止血) →フィブリンによる血栓の安定化(二次止血) という複雑なメカニズムとたくさんの因子によって行われるため、どこかに異常があると障害が起こります。 1次止血: 血小板の凝集により傷害を受けた血管部分をふせぎます。 血小板障害、フォン・ウィル・ブランド病(VWD)、血管疾患などにより1次止血障害が起こります。血小板栓子が形成されないため少量出血しますが凝固因子によるフィブリン塊が形成され血液凝固が起こります。典型的な出血の仕方は点状出血・斑状出血(小さな出血)です。 検査:出血時間、血小板数/機能、VWF濃度など。 2次止血: 凝集因子による血小板の融合とフィブリン形成による血栓の安定化が起こります。 凝固因子異常により2次止血障害が起こります。 血小板栓子ができてもフィブリンによる安定化がなされないため栓子の崩壊・出血が起こります。典型的な出血の仕方は血腫・関節出血(大きな出血)です。 検査:PT,APTT,TT,PIVKAなどの凝固因子テストを行います。 3次止血: 線溶系が働き、血栓を溶かす過程です。通常止血が達成された後に働きますが、線溶系が亢進すると出血傾向となります。DICでは血液凝固と線溶系が同時に亢進し、微少血栓が多発しながら出血傾向になります。 検査:血餅退縮時間の検査を行ないます |
| 黄 疸 (にほんまつ動物病院) 黄疸は血液中にビリルビンという色素が増えることにより起こります。血漿成分が黄色に変色するほか皮膚や粘膜に色素沈着することにより白目やハグキが黄色くなります。 ビリルビンは赤血球が壊されたときに出るヘモグロビンからできる色素で、主に肝臓で合成され胆汁を通じて糞便に排出されます。赤血球の破壊亢進や、肝臓自体の病気、胆管・胆嚢の閉塞により血液中のビリルビンが増加します。黄疸の原因は次の3種類に分かれます。 溶血性黄疸: 赤血球が破壊され、大量のヘモグロビンが血中に放出されることによりおこります。軽度〜重度の貧血や、時に血漿の赤色化が見られます。 重度の黄疸になることはまれです。 免疫介在性溶血性貧血、フィラリアの急性症状「ベナケバシンドローム」、バベシア症、ヘモバルトネラ症、タマネギ中毒など 肝細胞性黄疸: 肝臓のビリルビン取り込み・抱合・排泄の過程が障害されたことを示しています。 急性肝不全、胆管炎/胆管肝炎、銅蓄積症、肝線維症、肝硬変、犬伝染性肝炎、レプトスピラ感染症、猫白血病ウイルス感染症、猫伝染性腹膜炎、肝リピドーシス、肝腫瘍、薬物、細菌性敗血症、猫の甲状腺機能亢進症など 閉塞性黄疸: 胆管からの胆汁の流れが閉塞したことによりビリルビンが体循環へ逆流しておこります。便は胆汁の欠如から白〜灰色になります。 胆管炎/胆管肝炎、胆嚢炎、胆泥症/胆石、腫瘍による圧迫、犬の膵炎など 黄疸が見つかったときには血液検査や超音波検査を行い、原因を探します。治療は原因により異なりますが黄疸が無くなるまでしばらくかかることが多いです。 予後は黄疸の原因により様々です。 |
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