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心臓・循環器の病気


資料提供:アイン動物病院
■ このような病気や障害が考えられます 
病    名
症  状  他
心不全 心臓の機能低下で必要量の血液を体内に送ることができなくなった状態をいいます。
心筋症 原因は不明ですが早期発見と早期治療が必要です。
僧帽弁閉鎖不全症
心臓弁膜症
老齢になると起こりやすい心臓の僧帽弁の障害で、咳や呼吸困難などの症状が慢性的に認められます。初期には症状がなく、心臓の収縮期に血液が逆流する音(心内雑音)が聞こえるくらいです。進行してくると咳が出るようになって、夜間から明け方にかけて軽い乾いたような咳をします。その咳をする感覚が徐々に短くなっていき病気が進んでくると呼吸困難をおこし、貧血になって倒れることもあるそうです。
三尖弁閉鎖不全症 老齢になると起こりやすく咳・呼吸困難などの症状があります。
フィラリア症 蚊が媒介する寄生虫が心臓に寄生することで発症します。
洞不全症候群  心臓の信号が正常ではなくなるので、ペースメーカーの設置が必要です。 
ネコ肥大型心筋症 肥満などで心筋が肥大しますが原因は不明です。
猫伝染性貧血 ヘモバルトネラが感染し赤血球を破壊します。
溶血性貧血 赤血球が急激に破壊されることで起こります。
血小板減少症  
心タンポナーデ 心嚢水が過量貯溜し心臓の動きが制限される状態
細菌性心内膜炎 心臓内部や弁や心内膜、心筋に細菌感染が起こる病気 
ハムスターの心臓病 1.5歳以上の高齢ハムスターには避けられない病気です。
奇形 心臓に先天的異常がある病気。

病名 よく見られる症状 原因
動脈管開存症 動脈管開存症の患者の多くは健康な仔に比べて運動できず、運動後に咳をしたり、息が切れたりします。胸を触ると心臓の細かい振動が触れることがあります。この症状は年齢が進むにつれて重症となり、最終的には心不全に陥ります。 先天的な病気です。生まれてくる前に閉じているはずの胸部大動脈と肺動脈が、生まれてからも閉じないことが原因です。その動脈管を通って、血液が大動脈から肺動脈を経由して左心房まで入るために心臓にいろんな負担がかかってしまいます。
肺動脈弁狭窄症 病気が軽いときには、少し元気がない程度なのでほとんど気づきません。しかし、重症になると呼吸困難をおこして少し激しい運動をするだけでぜーぜーという呼吸をします。そして、四肢の先がむくむ、腹水がたまる、心臓肥大などという症状が出ることもあります。なかには、子犬のうちに亡くなってしまうこともあるそうです。 先天的に肺動脈の根元が狭いためにおこります。
心筋症 激しい咳や呼吸困難などの症状が出ます。重症になると四肢に浮腫が出たり、腹水がたまるという症状もみられるそうです。 原因は分かりませんが、なんらかの原因によって筋肉が弱まって、心臓がうまく動かなくなるものです。
心房中隔欠損症
軽い呼吸困難をおこします。 先天的に右心房と左心房の間に穴が開いていることが原因です。
心室中隔欠損症 生後6ヶ月頃から咳や呼吸困難などの症状が出てきます。心臓の穴が小さい場合は症状がはっきりとあらわれないことが多いそうです。他の呼吸器の病気にもかかりやすくなります。 先天的に右心室と左心室の間の壁に穴が開いていることが原因です。
ファロー四徴症) 運動による呼吸困難のほかに、疲れやすく舌や唇などが紫色になるチアノーゼをおこしたり貧血になって倒れてしまうなどの症状が出ます。 先天性心臓疾患のひとつで@心室中隔欠損A肺動脈狭窄B大動脈騎乗C右心室肥大の四つの心臓の奇形を持っているために酸素が体の中に十分いきわたらないためにおこります。
血管輪異常 授乳期には症状ははっきりしません。離乳後、少しずつ離乳食を食べるようになると、食道の狭窄部分を食塊が通過できないため、吐き戻すようになります。始めのうちは食事直後に吐くことが多いですが、慢性化して食道が拡張すると、食後数時間たって大量の未消化物を吐出することが多くなります。このため患者の栄養状態は悪く、同腹仔に比べて成長が遅れます。吐出を繰り返すうちに誤嚥性肺炎を併発することがあります。

 血管輪異常は母体内で胎児が形成される過程で、異常な血管が食道の一部を締めつけて、狭窄する疾患です。最も多い血管輪異常は右大動脈弓遺残によるもので、ジャーマンシェパード、アイリッシュセッター、ボストンテリア、シャム猫、ペルシャ猫、チンチラ猫、アメリカンショートヘアーなどに発症します。

治療
外科的に食道を締めつけている組織を切除します。食道が重度に拡張してしまうと予後が悪くなるため、早期の診断、治療が必要です。

体の臓器が正常に機能するには酵素が必要です。酵素は血液中の赤血球が毛細血管の中を通って体中に運んでいます。この酵素が体の隅々まで運ばれるのは心臓がしっかり働いているおかげです。心臓は筋肉でできたポンプで常にきれいな血液が全身に送られるよう中には弁が付いています。この弁は心臓が収縮するたびに開閉し逆流を防いでいます。

全身をまわって酵素を使ってしまった血液はまず右心房に入ります。三尖弁を抜けて右心室に入り肺動脈を通って肺へ送られます。肺の毛細血管を通りながら酵素を取り入れ、酵素の多い血液が左心房から僧帽弁を抜けて左心室に入ります。そして心臓の収縮で大動脈に送り出され酵素の多い血液が全身に運ばれることになります。流れる血液から各組織へ運ばれた一部がリンパ系という別の循環系へ入ります。こにはリンパ腺やリンパ節があり白血球や体内に入ってくる細菌などを攻撃する抗体を作ったりしています。心臓病は弁が上手く働かず、血液が逆流したりポンプ(収縮)の働きが弱く血液が送り出せないなどの症状です。心臓は休み無く働く臓器です。心筋が収縮しポンプのように血液を全身に送り出しています。心臓病はいろいろな原因でポンプの働きが弱くなったり、とまったりすることです。特に犬は、5歳を過ぎると心臓病が増えてきます。健康そうに見えても散歩を嫌がったり、元気が無いときは心臓病を疑いましょう。心臓の検査には血圧測定、心電図、血液検査、心臓エコー(画像)検査などがあります。アイン動物病院では検査機器がそろっていますのですべて内部で検査することができます



心臓は休み無く働く臓器です。心筋が収縮しポンプのように血液を全身に送り出しています。心臓病はいろいろな原因でポンプの働きが弱くなったり、とまったりすることです。
特に犬は、5歳を過ぎると心臓病が増えてきます。健康そうに見えても散歩を嫌がったり、元気が無いときは心臓病を疑いましょう。
 
「心臓病の薬」参照
心不全  (アイン動物病院)
心不全は特に犬によく見られる病気です。中年期から老年期の犬、小型〜中型犬に多く見られるようです。高齢になると心臓機能が低下し身体の要求する血液を送り出せなくなります。
心不全の原因は、すでに他の心臓病を患っていたり肥満や運動量が多すぎたりすることです。他にも妊娠や呼吸器の病気などで心臓に負担がかかったりすると心不全になりやすくなります。
 
心不全の症状は心臓の左側か右側かで違ってきます(心臓断面図を参照)。左側で心不全が起きた場合は血液が全身に送り出せなくなり、血液が心臓に溜まってきます。そうなると肺からの血液は心臓に送ることができず肺に血液が溜まることになります。結果肺水腫や呼吸器への症状が出ます。初期では激しい運動や興奮したときに呼吸困難になったり籍が出ますが信仰するとちょっとした散歩でも見られるようになります。そのままにしておくと常に呼吸困難やあえぐように呼吸をしたり席が出るようになります。
右側で心不全が起きた場合は、肺に血液が送られなくなり血液が心臓に溜まってきます。初期ではお腹や足にむくみがでます。進行すると腹水、胸水が見られるようになります。食欲不振や下痢、便秘なども見られ咳や呼吸困難になることもあります。
 
健康な状態をよく把握し、いつもと違うようであれば掛かりつけの獣医師に診てもらうことです。心臓病にかかりやすい5歳を過ぎた犬は最低粘2回の健康診断をおすすめします。高齢犬には心臓に負担をかけさせないような日常生活をさせましょう。運動量を少なくしたり、必要以上に興奮させたりしないよう注意しましょう。
心臓機能が低下しているときに塩分の多い食事は厳禁です。塩分を取ると飲水量が多くなり水分が体内に溜まって高血圧や浮腫などの原因となります。心不全用の療法食がありますので獣医師と相談し利用するといいでしょう。
 

洞不全症候群  (相川度物医療センター)
 心臓の拍動は心臓の洞結節から起こる電気的刺激によって調節されています。運動時や興奮時には洞結節は刺激を早め、その結果、心拍数は上昇します。一方、寝ている間は洞結節からの刺激がおそくなり心拍数は低下します。

臨床症状
 洞不全症候群はこの洞結節の機能が弱く、運動時や興奮時など心拍を速めるべき状態でも心拍を速めることができない疾患です。重症例では安静時の心拍さえも維持できなくなり、動けなくなったり、失神したりする症状が出ます。この疾患は年齢とともに悪化することが多く、不整脈を発現することがよくあります。犬ではミニチュアシュナウザーに最も多く、主に小型犬に発症する事が知られています。

治療法
 内科療法に反応しなくなる前に、人口の心臓ペースメーカーを設置する必要があります。洞不全症候群以外でも第3度房室ブロックでは心臓ペースメーカーを設置する必要があります。


心筋症 (アイン動物病院)
心臓は左右に2つずつの部屋があり右心房と左心房の間に心房中隔、右心室と左心室の間に心室中隔という壁があります。この壁は心筋層という心筋線維を組織とした筋肉からできています。筋肉の内側と外側は薄い膜があります。心臓も心筋からなり血液を全身に送り出すため心筋が収縮しています。この心筋が弱くなり心臓の働きも低下していきます。そうすると全身で血液の不足が起こってきます。これが心筋症です。

【拡張性心筋症】 (にほんまつ動物病院)
心臓の筋肉が薄くなって内腔が拡張するとともに、心臓の収縮する能力が低下するために、体が必要とするだけの血液を送り出せなくなる病気です。全身に血液を送り出せないと、血液が肺でうっ帯し、肺水腫を起こします。弁の閉鎖不全から心雑音が見られることも多いです。ドーベルマン、ボクサー、ゴールデンレトリーバー、コッカスパニエル、スプリンガースパニエルに多いと言われています。
 元気・食欲・運動能力の低下や呼吸困難、腹囲膨満を 起こします。レントゲンや超音波エコーで診断をします。
通常完治は無いので一生のおつきあいになります。心不全が起きているときには予後は難しいものとなります。心臓の収縮力を高めるジギタリスととともに心筋変性を予防し血管拡張作用を持つACE阻害薬を使います。肺水腫が起きているときには利尿薬を使います。
食餌は塩分の多い物は避け、できるなら処方食でコントロールします。
心房細動などの不整脈がよく起こり、突然死の危険性が高い病気でもあります。しっかり薬を飲ませ、食餌に気を使う必要があります。

細菌性心内膜炎
心臓内の弁や心内膜、心筋に細菌感染がおこった病気です。患者はもともと心臓内に弁膜障害などの基礎疾患があることが多く、歯科疾患や泌尿器・消化管などから侵入した菌が元となります。原因となる菌としてはブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌などが多いです。

【原因】
血行に細菌が侵入した後、菌が排除されずに心内膜で増殖してしまうと、敗血症や弁の閉鎖不全などにつながり症状が見られるようになります。また、弁から疣状物(細菌を含む血栓)が全身にとぶといろんな臓器で塞栓がおこったり跛行をしたりします。

【症状】
通常亜急性〜急性で、元気・食欲の低下、発熱、跛行、臓器の塞栓(腎臓・脾臓・etc.)を反映したものとなります。また、長期経過を経たものでは免疫反応から糸球体腎炎、多発性関節炎、筋炎、脈管炎などがおこることもあります。
 血液検査で白血球増加などの炎症像が見られ、多くの症例で心雑音が聴取されます。以前は雑音がなかったのに急に雑音が聞かれるようになったときには注意が必要です。不整脈もよく見られます。超音波検査では弁に疣状物がくっついているのを確認できることがあります。
【治療】
抗生物質の投与が中心になります。細菌をしっかり叩くために、長期間の治療が必要です。不整脈や心不全が見られたときにはその治療を行います。
 心臓病を持っている犬などではスケーリングに際しては抗生物質を使用し、菌の移行を予防しておくことが推奨されています。

溶血性貧血 (アイン動物病院)

赤血球を壊す抗体が体内にできてしまい貧血が起こります。
たまねぎなどのネギ類を摂取することで急激な貧血を起こすことがあります。ネギ類に含まれる成分が動物の赤血球に対し毒となるためです。加工品も含まれます。他には感染症(マダニなどから感染するバベシア症など)や薬剤などでも起こすことがあります。もう一つの原因は自己免疫性の病気として起こる場合で、正常なら外からの異物に対して働く抗体が何かの原因で自分の体の中にある赤血球を攻撃することがあります。赤血球を攻撃する抗体を自分自身で作り出したため赤血球がどんどん壊れていきます。生産される赤血球より壊される赤血球が多いため貧血を起こします。稀ですが遺伝的に溶血性貧血を起こす場合があります。発症は幼犬時で致命的です。
 
免疫介在性溶血性貧血にかかりやすい犬種は
コッカースパニエル アイリッシュセッター 
オールドイングリシュシープドッグ プードル
症状は急に現われます。たまねぎ中毒の場合、量で症状に差がありますがひどい場合は急激な赤血球の溶血が始まり急性貧血を起こします。元気がなくなりぐったりしてきます。動くのはもちろん食欲不振、嘔吐が起こるようになります。赤血球が少ないと体内に酸素も足りなくなるため息切れや呼吸困難などの症状も出てきます。
症状は早く進行するので黄疸、尿には溶けた赤血球が混じるため赤茶色や血液が混じったような色になります。
 

動脈管開存症  (相川動物医療センター)
 胎児は胎盤を通じて母体から酸素を含んだ血液を受け取っています。胎児の肺は誕生の瞬間まで小さく縮んでいます。胎児の心臓から肺に送られる肺動脈血は動脈管というバイパス血管を通じて大動脈に送られています。胎児が誕生して肺に空気が送り込まれると肺動脈血は肺に流れるようになり、このとき動脈管は血液をバイパスさせる必要が無くなるため塞がります。通常この変化は生後2−3日以内に起こります。このバイパス血管が塞がる変化が起こらず、動脈管が開いたままでいると、本来全身に流れるべき動脈血の一部が肺に流れてしまうために様々な循環器症状が起こります。この先天性心臓奇形を動脈管開存症といい、ポメラニアン、マルチーズ、ヨークシャーテリア、シェトランドシープドック、ビションフリ−ゼ、プードル、ダックスフンド、スパニエル、ジャーマンシェパード、シベリアンハスキー、シャム猫、ペルシャ猫、チンチラ猫、アメリカンショートヘアーなどに発症します。

臨床症状
 動脈管開存症の患者の多くは健康な仔に比べて運動できず、運動後に咳をしたり、息が切れたりします。胸を触ると心臓の細かい振動が触れることがあります。この症状は年齢が進むにつれて重症となり、最終的には心不全に陥ります。

治療法
 この疾患は内科的には治療できません。外科的に開いたままの動脈管を閉鎖させる手術や、カテーテルなどによって動脈管を閉塞させる治療を行います。治療がうまくいけば症状が治まり、体格も大きくなり健康な犬と全く同じ生活ができるようになります。


僧帽弁閉鎖不全症  (にほんまつ動物病院)

心臓は全身に血液を送り出すポンプの役目をしています。大きく右心系(肺に血液を送る)と左心系(全身に血液を送る)に分かれ、それらはそれぞれ心房と心室に分かれます。健康な動物では心室が収縮したとき、心房との間にある弁は閉じ、全身(もしくは肺)へと一方方向にだけ送られます。僧帽弁というのは左心系の心房と心室の間にある弁です。

この弁が悪くなると、心室が収縮したときに全身に送られるべき血液の一部が心房側に送られることになります(逆流)。すると、血圧の低下 →全身機能の低下。心房の過負荷→肺水腫
がおきます。初期には逆流による心雑音だけがきかれます。

 血圧低下に対しては血液量を上げる、心臓に無理をさせるといったことで症状がでないようにするため、何ヶ月・何年もの間まるで病気など無いかのように見えます。でも、心臓に無理をさせているので、確実に心臓は弱ってきます。そして、心臓が耐えきれなくなったときにはじめて症状がでます。

 症状は運動能低下、徐々にやせてくる、咳をするなどです。心房がいっぱいいっぱいになると肺に水がたまり始めます。心臓は低いところから高いところへ水を送るポンプのようなものですが、機能が低下すると低いところが水浸しになるように肺の中が水浸しになり、「陸の上での溺死」と表現されるとおりとても苦しい状態になります。 
 咳をするようになってしまうと、その子は一生涯薬を飲まないといけないようになってしまいます。ただし、薬を飲んで咳が治まっても心臓が良くなったわけではなく、「悪いなりに症状がでていない」状態になっているというだけです。薬を止めれば症状がでてきますし、心臓が悪くなるスピードも早くなります。
 診断を受けて最初に気をつけるのは食塩制限、運動制限、ACE阻害薬です。弁が悪くなると体は血液量を増やし、心臓に無理をさせようとするのですが、それは寿命を削ってしまう諸刃の刃です。塩分をとりすぎると血液量が増え、心臓への負担が増えます。心臓が悪いときは普通の状態でもアップアップなのですが、そこに運動の負担が加わると、対応できずにへたり込んだり失神したりします。また不整脈も起こりやすい状態なので、突然死ということもあります。無理な運動は止めましょう。
 ACE阻害薬は心臓病の時にその子の寿命を延ばすことのできる薬です。その効能は血液量の増加や心臓の肥大・変性を防いで心臓を楽にしその寿命を延ばすというものです。腎不全の子への使用は限られるのですが、症状がでるのを遅らせもしくは和らげるために使用することをおすすめします。
 心臓病は急に症状が変動することのある病気です。興奮や運動によって急に容態が変化することもありますし、徐々に進行していく病気ですので症状がいまないからと言って無理はさせないでください。

ここからの資料提供は「サン・スポット動物病院」 
http://www.aikis.or.jp/~vet-shin/indexpage.html

一般的な知識 本病は主に僧帽弁(左心房と左心室の間にある弁)とそれを支持する腱索が障害されることによって起こります。この障害は次のような過程で起こります。 障害は初めに弁や腱索の強さの基本である膠原線維が破壊されることによって起こります。膠原線維が壊されると弁は左心室収縮期の緊張により徐々に引き伸ばされて左心房側へ逸脱します。
その形状はちょうど「ヨットの帆が風を受けてふくらんだ状態」と表現されます。このような弁形状は心臓の超音波検査(心エコー)や左心室造影によって投影する事が可能であり、その形態から、僧帽弁逸脱症とも呼ばれます。 弁が伸張してくると弁と弁の間に隙間ができ、左心室収縮期に血液が左心房側へ逆流します。病気のごく初期で弁が少しふくらむ時期には左心室収縮期の逆流現象がなく、超音波検査によって異常が認められるにすぎません。このような状態は通常2〜6歳齢で起こります。 
時の経過とともに、弁はさらに伸展し、弁の閉鎖時に隙間ができ、左心室収縮期の逆流が起こるようになります。逆流が起こると次の左心室拡張期には逆流した血液が再び左心室に流入するので左心室の拡張が起こります。また、同時に逆流量に相当する送血量の減少が起こります。しかし、心臓には代償機能があって心拍数が増加したり、収縮力を増強して身体の要求するだけの血液を送り出すように努めます。 この時期には犬は安静時にはほとんど異常を示しませんが、散歩中や運動時にはそれに見合った血液供給ができずらくなり、運動量は減少します。
この時期では多くの飼い主さんは、年をとったから散歩が嫌になったのだろう、というように軽く考えてしまいがちです。病院で診察を受けますと心雑音が聴取されますので症状があらわれていなくても病気を発見することができます。 本病は進行性であり、数年の経過で弁や腱索の伸張はさらに進行し、逆流量も増加します。逆流量の増加や経過とともに徐々に運動能は低下し、散歩中に肩で息をするようになり、休むことが多くなります。このような呼吸やあえぐような呼吸が安静時や深夜の就寝中に起こることがあります。 
深夜、突然発生する呼吸困難の時は、通常犬は起きあがって犬座姿勢をとり、不安気に肩で荒い息をし、時に喘息様の咳をし、痰を喀出することもあります。痰は通常白色泡沫状ですが時として血液を混じることがあります。痰を喀出すると息が楽になり再び就寝します。したがって身近にいて観察していないと見逃してしまうことがあります。 このような病期にある場合には心臓の障害の程度の確認と治療方針を立てるために、心電図、胸部レントゲン撮影や超音波検査などを行う必要があります

治療および看護のポイント  本病は慢性の心臓病ですので、飼い主さんとしては異常を発見したならば早期に受診する必要があります。本症は手術で弁を治すことはできません。したがって内科的に症状に対応した治療を行います。これらは獣医師の指示にしたがって厳密に行う必要があり、飼い主さんの身勝手な判断で投薬計画を変更することはきわめて危険です。飼い主さんにとって重要なことは主治医と協力し、呼吸の苦しい状態を軽減してあげることです。

主治医からのコメント  本病は進行性の病気ですので、症状が出てしまった子はほとんどの場合、一生薬を飲ませなければなりません。厳密な運動制限と食事制限(別紙を参照して下さい)に加えて、薬で心臓を助けてやることにより、苦しい状態を改善してやるようにします。ですから、勝手に投薬を中止してしまったり、人の食べる食べ物を与えていたりすると病気がどんどん進行し寿命を縮めてしまいます。長期にわたって薬を飲ますことは非常につらいことですが、愛犬のために頑張ってあげて下さい 


心タンポナーデ  (にほんまつ動物病院)
 心臓は外側を心膜という膜に包まれており、心臓と心膜の間には心嚢水という液体が少量存在します。心タンポナーデは何らかの原因によってこの心嚢水が過量貯留し、心臓の動きが制限されている状態です。
 【原因】
外傷、ウイルス・細菌感染、腫瘍、特発性、etcです。
 心臓が拡張する能力が制限されるため、血液を充分量体に送り出すことができなくなります。慢性経過を経ている場合は代償能力が働く余裕がありますが、急激な発症の場合には虚脱し、心臓性ショックの状態になることが多いです。
 
【症状】
無気力、衰弱、元気・食欲の低下と言った漠然としたものから、腹部膨満、呼吸困難、虚脱、失神などです。
 心音は聴取しにくくなっており、レントゲン像で心陰影の拡大、超音波で心嚢水の貯留により運動が弱まった心臓が観察されます。肝臓の腫大や腹水などもよく見られます。
 
【治療】
液体の量により、心嚢水の吸引を考慮します。リスクは伴いますが、心膜穿刺・吸引により心臓の動きを制限している心嚢水を除去します。
 予後は基礎疾患により異なります。




心臓病の薬 (資料提供:にほんまつ動物病院)

心臓の仕事は荷物を担いで坂道を歩いていくことに似ています。心臓が悪いときの状態は荷物の耐え難い重さと坂の勾配に心臓が悲鳴を上げていると言うことです。
左の図を体に置き換えれば、荷物とは全身に送る荷物=血液量、勾配は送り出す先の抵抗=血圧、運んでいる人は心臓自体です。
心臓の薬は左の人に対して

1.荷物を軽くしてあげる=血液量を減らす、静脈圧を下げる
2.坂道の勾配を緩くしてあげる=動脈圧を下げる
3.ムチを打ってもっとがんばらせる=心筋をより収縮させる

のいずれかをするものです。心臓をがんばらせてムチを打つだけでは早く心臓がへたばってしまいます。がんばらせるだけでなく、楽に仕事をさせてあげるために多剤を併用して治療します。心臓の薬は大変デリケートですので、用法・用量をしっかり守ってずっと続けることが必要です。特に急に止めると命取りになります。

ACE阻害薬:
血液量を低下させると共に動脈圧・静脈圧を穏やかに下げます。最大の利点は心臓の肥大と変性を遅らせることです。心臓雑音が聞かれ症状がでていないという時から使用することで心不全の発生時期と進行を遅らせることが出来ます。
心疾患の初期から使う薬です。
副作用は少ないですが、BUNが上昇することがあります。

動脈血管拡張剤:
動脈側の血管を広げて心臓から血液を送りやすくします。
心房の拡大が認められた時点(=静脈圧の上昇)から使用します。心房の拡大は「動脈側に血液を送りたいけど心臓がついていけなくて心房側に送れない血液がたまっている」ということを示しています。さらに僧帽弁疾患では逆流により心房拡大が起こりやすくなります。放置しておくと肺にも水がたまっていき肺水腫となります。動脈側に血液が流れやすくなれば逆流量も減少することが期待できます。
副作用としてはまれですが血圧低下によるめまい、失神などが起こることがあります。

利尿剤:
血液量を低下させると共に肺水腫を軽減します。
肺水腫時に使用します。
副作用としては脱水によるBUN上昇、血液電解質の異常などが起こることがあります。

強心剤:
心拍数を遅くさせると共に、心臓をがんばって動かさせます。強心作用よりも心拍数を下げる目的で使用することが多いです。
頻脈という不整脈時に使用します。
副作用は不整脈や下痢・吐き気、食欲低下などです。

冠血流改善剤:
心臓に行く血の流れをよくし、心臓の不整脈を減らします。
心疾患時に補助的な使用をします。
副作用は少ないですが、出血傾向が報告されています。

気管拡張薬:
心臓が肥大すると気管が圧迫され呼吸が苦しくされます。血管拡張剤を使用しても咳がひかない場合に追加で使用します。緩やかな強心作用もあります。
副作用は少ないですが、消化管出血や肝障害が報告されています。

βブロッカー/カルシウムブロッカー:
心筋の過剰な運動と酸素必要量を抑え、心臓を楽にします。
肥大型心筋症や頻脈などで使用します。
副作用は徐脈と心筋収縮力低下です。僧帽弁閉鎖不全など、うっ血性心不全になる病気では原則使用しません。

心臓は取り替えることもできず、いったん悪くなると良くなることはありません。薬物療法が目指しているのは、病気の完治ではなく「悪いながらも落ち着いている状態」です。薬を飲んでいるときに急に止めたりすると、症状の急転、突然死といった可能性もあります。くれぐれも用法・用量を守って飲ませてあげてください。